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絵画とタイトル【誠品選書】

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絵画とタイトル その近くて遠い関係 著者|ルース・バーナード・イーゼル(著/文)田中京子(翻訳) 出版社|みすず書房 ISBN|9784622095569 絵画のタイトルを見るとつい、描写の物語性や、絵画との関連性を考えてしまう。 ところが、画商が売るため、あるいは作者が観覧者に考えさせるために命名されることもある。 本書を読む前後で絵画とタイトルを見比べると、より楽しめるだろう。 ・誠品選書2023年2月 【概要】 書評掲載情報 2023年2/4 (予定):毎日新聞 朝刊 評者: 堀江敏幸(作家) 教会のフレスコ画、貴人の居室を飾る絵画など共通の文化の中で限られた人だけが見ていた時代に「何が描かれているか」の説明は必要なかった。持ち運び可能なイーゼル画が距離的・文化的に遠い土地へ運ばれるようになると、その隔たりを埋め、絵の来歴を記録する言葉が必要になってくる。そして教会や王侯貴族の占有物だった絵が美術館の誕生とともに大衆に開かれると、絵にはますます言葉が必要とされていった。 初めてタイトルを自らつけたダヴィッド。言葉の力を信じ、タイトルから物語を想起させつつその物語を凌駕するイメージを描いたターナー。クールベ〈画家のアトリエ〉の長い副題にこめられた意味。音楽用語のタイトルをつけたホイッスラーの戦略。イメージを裏切るタイトルによって独自の不思議な世界を作り出したマグリット。そして、絵の中に取り込んだタイトルを分裂させたり半分消すことで言葉の従来の意味を揺さぶるジャスパー・ジョーンズ…… ルネサンスから現代まで、つねにせめぎあってきた絵画とタイトルのスリリングな関係を追う。 【目次】 プロローグ(これはタイトルではない) I 仲介者――命名し流通させる 1 タイトルがなかったころ 2 画商と公証人 3 初期のカタログ製作者 4 アカデミー 5 版画製作者 6 学芸員、評論家、友人――そしてさらに画商 II 見る人――見て理解し、意味を解き明かす 7 タイトルから読み解く 8 タイトルの力 9 たいていの人は字が読める 10 タイトルに異を唱える III 画家――描くだけでなく、すべてを創り出す 11 ダヴィッド〈ホラティウス兄弟の誓い〉の力 12 ターナーの詩的「偽り」 13 声明書としてのクールベ作〈画家のアトリエ〉 14 ホイッスラーの〈シンフォニー〉シリーズと啓発的〈アレンジメント〉シリーズ 15 ルネ・マグリットと〈言葉の使用〉 16 ジャスパー・ジョーンズ〈ノー〉、そして描かれた言葉 謝辞 訳者あとがき 図版一覧 原註 索引 【著者】 ルース・バーナード・イーゼル(著/文)(Ruth Bernard Yeazell) 1947-。ニューヨークに生まれる。1971年、イェール大学博士号(英語・英文学)取得。カリフォルニア大学ロサンゼルス校とボストン大学で教鞭を執り、現在、イェール大学スターリング・プロフェッサー・オブ・イングリッシュ。18世紀から20世紀の文学、ジェンダーとセクシュアリティの歴史、文学と視覚芸術の関係についての研究を専門とする。著書に、Fictions of Modesty: Women and Courtship in the English Novel, Yale University Press, 1991, Harems of the Mind: Passages of Western Art and Literature, Yale University Press, 2000, Art of the Everyday: Dutch Painting and the Realist Novel, Princeton University Press, 2009など。アメリカ芸術科学アカデミー会員。 田中京子(タナカキョウコ)(翻訳) 1948年、東京に生まれる。津田塾大学学芸学部英文学科卒業。訳書 ボティックハイマー『グリム童話の悪い少女と勇敢な少年』(共訳、紀伊國屋書店、1990)ポーター『健康売ります』(みすず書房、1993)ハーン『美女と野獣』(新曜社、1995)クイン『マリー・キュリー』全2巻(1999)スモール『ナイチンゲール 神話と真実』(2003、新版2018)ヒッチングズ『ジョンソン博士の『英語辞典』』(2007)『世界文学を読めば何が変わる?』(2010)『英語化する世界、世界化する英語』(2014、以上みすず書房)ほか。 【製品情報】 ISBN|9784622095569 出版社|みすず書房 発売日|2022年12月13日 サイズ(cm)|A5判 装丁| ページ数|352 重さ(g)|540 言語|日本語 ※店頭受け取り、オンライン売り切れ商品等のお問い合わせはお電話にて承ります。<03-6225-2871> 【誠品選書】 台湾の誠品書店では、毎月「誠品選書」を選出しています。 1990年11月のスタート当時から、選書の基準を「すでに重版されたもの、版権のないもの、一時的に流行しただけのもの、通俗的な本は選ばない。学術的、専門的なもの、一般向けのものなどを問わず、難しいものである必要はないが、創作と出版に対する誠意があるものならジャンルを問わず推薦書籍とする」としました。 2019年、東京の日本橋にオープンした当店でも、「誠品選書」を通して読者に誠品の観点を伝えていきたいと考えています。日本の多種多様な出版物の中から、その月の代表的で、話題性、独創性があり、編集が優れている書籍をセレクトし、プレゼンテーションと投票によって、毎月8点の誠品選書を選出しています。

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