

「こころ」はどうやって壊れるのか 最新「光遺伝学」と人間の脳の物語
著者|カール・ダイセロス(著/文)大田直子(翻訳)
出版社|光文社
ISBN|9784334962616
特殊なタンパク質とレーザーで、個々の脳細胞を観測・制御する技術。
これは「こころ」の病気を解明する助けとなる。
具体的かつ困難な症例で「こころ」が壊れる仕組みを知り、壊れていない「こころ」の働きも知る。精神医学の最先端に触れる1冊。
・誠品選書2023年3月
【概要】
人間だけが進化で獲得するに至った「泣く」という行為を、自動車事故で妻を失った男性ができなくなったのはなぜか?拒食症の症状を呈する女性患者の脳は、最も原始的・本能的な欲求にどのように抗っているのか。鬱病と認知症によってだんだんと話さなくなった老人の内面で、「喜び」を感じる能力はどう変化しているのか?光で脳の活性を観測・制御する「光遺伝学」の第一人者として知られるダイセロス博士は、有名な精神科医でもある。最先端の脳神経科学の知識と技術にくわえ、患者の苦悩への深い共感、そしてその内面世界を想像する努力によって、人間の「こころ」と感情の起源がだんだんと明らかになってくる。「壊れたこころ」こそ、「壊れていないこころ」を照らし出すことができるのだ。数々の興味深い症例を通して、人間の根源と進化の真実に迫るノンフィクション話題作。
【目次】
序章
第1章 涙の貯蔵所―脳幹がん、大鬱病
第2章 初発―躁病、双極性障害
第3章 情報保持能力―自殺願望、自閉スペクトラム症
第4章 傷ついた皮膚―境界性人格障害
第5章 ファラデーケージ―統合失調症
第6章 自己充足―不安障害、摂食障害
第7章 モロー―認知症
終章
【製品情報】
ISBN|9784334962616
出版社|光文社
発売日|2023年1月25日
サイズ(cm)|四六判
装丁|
ページ数|344
重さ(g)|
言語|日本語
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【誠品選書】
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