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百貨店の戦後史【誠品選書】

3,960円

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百貨店の戦後史 全国老舗デパートの黄金時代 著者|夫馬信一(著/文) 出版社|国書刊行会 ISBN|9784336074539 戦後日本全国の都市にあった多くの百貨店は閉店へと追い込まれた。 地域の商業的・文化的な中心として刻まれたデパートの歴史を振り返り、再開発で変わりゆく街と運命を共にする未来を思いやる。 百貨店それぞれに、関わる人たちの熱い想いがある。 ・誠品選書2023年4月 【概要】 著名建築家による壮大でモダンな店舗ビル、華麗な売場とシャレた店員たち、先端のエレベーター・エスカレーター、ステータスを感じさせる包装紙、当時は「ご馳走」だった大食堂、飽くことなく楽しめる屋上遊園地……かつて「百貨店」はそこに行けばすべてが手に入る魔法の玉手箱であった。しかし戦後、日本経済の浮沈や社会情勢の移り変わりとともに、百貨店は激動の歴史をたどることになる――。 かつて隆盛を極めたものの今は消えてしまった全国各地11店の老舗デパートを徹底取材。関係者の証言や当時の新聞記事などをつぶさに取り上げつつ、その黄金時代から閉店までの興亡の歴史を日本の戦後史とともに振り返る傑作ノンフィクション。カラー口絵16頁。貴重図版300点以上掲載! 【目次】 地図(本書に登場する百貨店) * プロローグ 悪疫の襲来(2020) ❖東急百貨店東横店(東京都渋谷区) 2020年3月31日:静かな幕切れ/混迷と繁栄の時代に生まれ/ロープウェイ「ひばり号」と東急会館/渋谷を「シブヤ」たらしめたもの/「最後の日」の致し方ない事情/ 第一章 繁栄の日々(1960~1969) さらに便利に、さらに豊かに ❖前三百貨店(群馬県前橋市) 1964年10月5日:聖火が祝福/異例なかたちでのデパート誕生/数奇な運命を辿った「幻の百貨店」/圧倒的なステータスの高さ/払拭できなかったイメージ ❖伊万里玉屋(佐賀県伊万里市) 1966年4月23日:長蛇の行列/模索を続ける伊万里の街で/波乱の年にタイムカプセル埋設/移り変わる街と港の風景/間の悪い船出/試行錯誤の半世紀の果てに ◆COLUMN(1) 災害と百貨店 第二章 曲がり角の兆し(1970~1979) いつの間にか「先進国」の一員 ❖丸正(和歌山県和歌山市) 1971年3月31日:さよなら「市電」/ぶらくり丁と共存した「あがらの百貨店」/丸正再建のミステリー/豊かな生活を取り戻した和歌山で/オープニングは雨だった/涙を流しながら売っている ❖中合福島店(福島県福島市) 1973年10月1日:再出発の不安/近江商人の精神がルーツ/相次ぐ増改築でスケールアップ/福島のランドマーク「ミサイルタワー」/「予感」は当たっていた/誰かが幕引きをしなければ ◆COLUMN(2) マクドナルド1号店 第3章 狂騒の幕開け(1980~1989) 「浮かれた時代」に突入 ❖岡政/長崎大丸(長崎県長崎市) 1983年5月18日:銅像の秘密/長崎の街の運命とともに/増改築の連続と先見の明 「病人」に追い打ちをかけた大水害/外も中も「変身」を遂げて/「政どん」の逆襲が始まる/顔を上げて一歩前へ ❖棒二森屋(北海道函館市) 1988年3月13日:別れの紙テープ/「北の港町」の浮沈を見つめて/函館の繁栄を支える「両輪」/楽しさと文化を幅広く提供/優秀な人材が手がけた店舗ビル 街の歴史に翻弄され続けて ◆COLUMN(3) ミュージックサイレン 第四章 世紀末の災厄(1990~1999) 「祭り」の喧噪が去って ❖松菱本店(静岡県浜松市) 1992年4月26日:曇った「晴れの日」/「覆面デパート」の正体やいかに?/「モノづくりの街」の勢いを得て/「そこに行けば全部手に入っちゃう」/街の風向きが大きく変わった ◆COLUMN(4) 建築と百貨店 第五章 新時代の試練(2000~2009) ピカピカな未来は来なかった ❖土電会館/とでん西武(高知県高知市) 2000年12月23日:北部戦線異状あり/ユニークな「バス」ターミナルデパート/オープン当初からあった誤算/西武カラーの栄光と挫折 ❖五番舘/札幌西武(北海道札幌市) 2006年11月18日:紙吹雪舞う街/「赤レンガ」イメージの原点/赤レンガに別れの『蛍の光』/街全体が「五輪1色」の中で/タイミングはまたまた悪かった ◆COLUMN(5) 映画と百貨店 第六章 未来への混沌(2010~2020) 回帰願望と忍び寄る影 ❖小林百貨店/新潟三越(新潟県新潟市) 2020年3月27日:惜別のオンエア/ライバル関係のスタート/「小林デパートから火が出ました!」/またしても大混乱の新潟市/ナゾに包まれた屋上ロープウェイ/小林百貨店が誇る2大映画館/どうしても結果が伴わない/そこには、雨音だけが聞こえていた ❖大沼山形本店(山形県山形市) 2020年7月25日:語り継ぐ娘たち/創業は殿中・松の廊下の一年前/花笠の夜と「我が世の夏」/県庁移転からの変化/「大沼応援計画」の発動/「産調ガールズ」と大沼のリターンマッチ ◆COLUMN(6) 百貨店の屋上ロープウェイ エピローグ 諸行無常の物語(2020~2022) すべて宿命にも似たり * あとがき 参考文献 協力 【著者】 夫馬信一 (フマシンイチ) (著/文) 1959年東京生まれ。航空貨物の輸出業、物流関連の業界紙記者、コピーライターなどを経て、現在は日本の現代史をさまざまな側面から照射する書籍の編集・執筆にたずさわる。おもな著書に『幻の東京五輪・万博1940』(原書房、2016年)、『航空から見た戦後昭和史/ビートルズからマッカーサーまで』(同、2017年)、『1964東京五輪聖火空輸作戦』(同、2018年)、『渋谷上空のロープウェイ/幻の「ひばり号」と「屋上遊園地」の知られざる歴史』(柏書房、2020年)、『緊急事態TOKYO 1964/聖火台へのカウントダウン』(みずき書林、2021年)などがある。 【製品情報】 ISBN|9784336074539 出版社|国書刊行会 発売日|2023年2月13日 サイズ(cm)|A5判 ページ数|342 言語|日本語 ※店頭受け取り、オンライン売り切れ商品等のお問い合わせはお電話にて承ります。<03-6225-2871> 【誠品選書】 台湾の誠品書店では、毎月「誠品選書」を選出しています。 1990年11月のスタート当時から、選書の基準を「すでに重版されたもの、版権のないもの、一時的に流行しただけのもの、通俗的な本は選ばない。学術的、専門的なもの、一般向けのものなどを問わず、難しいものである必要はないが、創作と出版に対する誠意があるものならジャンルを問わず推薦書籍とする」としました。 2019年、東京の日本橋にオープンした当店でも、「誠品選書」を通して読者に誠品の観点を伝えていきたいと考えています。日本の多種多様な出版物の中から、その月の代表的で、話題性、独創性があり、編集が優れている書籍をセレクトし、プレゼンテーションと投票によって、毎月8点の誠品選書を選出しています。

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