

無用の効用
著者|ヌッチョ・オルディネ(著/文)栗原 俊秀(翻訳)
出版社|河出書房新社
ISBN|9784309231242
日本と同様、イタリアにおいても文系の学問は無用で役に立たないとみなされる傾向にあるらしい。
ルネサンス文学の研究者が専門外の一般読者に向けて書いた初めての著作。
古典の名言を引用しながら、「知」の価値は金銭に換算できないと論じる。
・誠品選書2023年4月
【概要】
書評掲載情報
2023-04-08 (予定) 朝日新聞 朝刊
無益さにこそ価値がある!役に立たない文学や芸術を愛せる人間になるために!グローバル経済、利益中心、効率優先…大切なものはどこへ行った?錚々たる古の文人・思想家の言葉をたどり、生きる意志を再発見する。
【目次】
第1部 文字は“役立たず”だが“役に立つ”(もたざる者は、在るべからず;利潤をもたらさない知は、役立たずである!;「水ってなんだ?」―フォスター・ウォレスの小話 ほか)
第2部 企業としての大学と、顧客としての学生(国家の「撤退」;学生は「お客さま」;企業としての大学と、会社員としての教員 ほか)
第3部 所有することは殺すこと―人間の尊厳、愛、真理(古典の声;人間の尊厳―富の幻想と知の身売り;所有するために愛することが、愛を殺す;真理を所有することは、真理は殺すこと)
【著者】
ヌッチョ・オルディネ (オルディネ,ヌッチョ) (著/文)
1958年、イタリア生まれ。カラブリア大学文学部教授。専門はイタリア文学、文学理論、ルネサンスのジョルダーノ・ブルーノ研究の世界的権威。『ロバのカバラ:ジョルダーノ・ブルーノにおける文学と哲学』など。
栗原 俊秀 (クリハラ トシヒデ) (翻訳)
1983年生まれ。翻訳家。訳書に、ロヴェッリ『すごい物理学講義』、スクラーティ『小説ムッソリーニ:世紀の落とし子』など。須賀敦子翻訳賞、イタリア文化財文化活動省翻訳賞を受賞。
【製品情報】
ISBN|9784309231242
出版社|河出書房新社
発売日|2023年2月22日
サイズ(cm)|四六判 縦195mm 横137mm 厚さ28mm
ページ数|272
重さ(g)|376
言語|日本語
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【誠品選書】
台湾の誠品書店では、毎月「誠品選書」を選出しています。
1990年11月のスタート当時から、選書の基準を「すでに重版されたもの、版権のないもの、一時的に流行しただけのもの、通俗的な本は選ばない。学術的、専門的なもの、一般向けのものなどを問わず、難しいものである必要はないが、創作と出版に対する誠意があるものならジャンルを問わず推薦書籍とする」としました。
2019年、東京の日本橋にオープンした当店でも、「誠品選書」を通して読者に誠品の観点を伝えていきたいと考えています。日本の多種多様な出版物の中から、その月の代表的で、話題性、独創性があり、編集が優れている書籍をセレクトし、プレゼンテーションと投票によって、毎月8点の誠品選書を選出しています。