NEWS

スタッフコラム“台灣冷知識(豆知識)” VOL.1―台湾の春節あれこれ 前編―

中華圏のお正月、「春節」が近づいてきました。
誠品生活日本橋では、日本でも春節の雰囲気を味わっていただけるよう、様々なイベントやキャンペーンを実施しております。
あわせてこのコラムでは、台湾居住経験のあるスタッフが、台湾のお正月事情についてご紹介。日本とは少し異なる台湾のお正月の風習を知って、みんなで春節を楽しみましょう!

●春節とは・・・?●

台湾のお正月は旧暦を用いており、旧暦の元日にあたる日は「春節(チュンジェ)/初一(チューイー)」と呼ばれています。2024年は2月10日が「春節」となり、2月8日からお正月休み期間「過年(グォニェン)」に突入します。そのため、新暦の年末年始「跨年(クァニェン)」は12月31日と1月1日のみが休日となり、1月2日から企業や学校などは通常運転となるのです。
春節の過ごし方は、家族や親戚が集まって新年を祝ったり、新しい一年に願いをこめたりしながら食事をするといった日本同様の習慣がありますが、少し異なる部分もあります。

●日本とちょっと違う、春節の過ごし方あれこれ●

日本のお正月といえば、元日に家族揃っておせち料理を食べたりしますが、台湾のお正月は元日ではなく、大晦日にあたる「除夕(チューシー)」の夜に家族揃って「年菜(ニェンツァイ)=台湾版のおせち料理」を食べる習慣があるのです。このことから年菜は、「年夜飯(ニェンイエファン)」とも呼ばれます。大晦日の夜からおめでたい食材を家族で賑やかに食べて、新年を迎えるということが大切にされています。

もうひとつ日本と大きく違う習慣が「お年玉」。台湾華語/中国語ではお年玉のことを「紅包(ホンバオ)」と言い、大晦日の夜に渡すものなのです。さらには、就職した子供から親へ、感謝の気持ちを込めてお年玉を渡す習慣もあります!
夜も更け、いよいよ春節が近づいてくると、あちこちで爆竹の音が鳴り響いてきます。日本で言う除夜の鐘のようなものでしょうか。
それにしてもなぜ爆竹を鳴らすのでしょう・・・?
これには中華圏で言い伝えられている、こんな伝説が由来しています。
 ―その昔、年獣(ニェンショウ)」という怪獣が、毎年大晦日の夜になると村を襲い、家畜や人を食べてしまった。村人たちはうるさい音と赤い色が苦手だという年獣を追い払うために、家の前に赤い貼り紙をして(これが「春聯(チュンリェン)=お正月飾り」の由来とも言われる)爆竹を鳴らし、火と音で年獣を驚かした。―
こうして、大晦日の夜に爆竹を鳴らして、邪気を追い払うという習慣になったそう。

そして年が明けた「春節/初一」は父方の実家に帰省して過ごし、「初二(チューアー)=新年2日目」に母方の実家に帰省して過ごすことが多いようです。

●台湾版おせち「年菜(ニェンツァイ)」に様々な願いを込めて●

大晦日の「除夕」に食べる年菜は、様々なおめでたい食材が使われ、新しい年が良いものになるよう願いを込めて食べるものです。台湾では以下のように、おめでたいものと発音や形が似ている食べ物を年菜に使用します。

◎雞肉(ジーロウ/鶏肉)
台湾語で鳥「雞(ゲェ)」と家の発音が同じことから、家庭円満を願って丸ごと一羽を食べる。

◎魚(ユゥ)
“一年中お金や食べ物に困らないように” という意味にあたる、「年年有餘(ニェンニェンヨゥユゥ)」の、「餘」の発音が「魚」と同じことから、魚料理を食べる。さらには、あえて新年まで少し残しておく(大晦日に食べ切らない)ことで、 “来年も余裕がある状態で過ごせる” と言われている。

◎水餃(シュイジャオ/水餃子)
中国の昔のお金「元寶(ユェンバオ)」に形が似ていることから、金運アップの縁起物とされている。
台湾で餃子と言ったら焼き餃子よりも水餃子がポピュラー。

◎蘿蔔(ローボー)/大根
台湾語で大根のことを「菜頭(ツァイトウ)」と言い、台湾華語/中国語で “幸先が良い” を意味する「彩頭」と発音が同じことから縁起のよい食材とされている。

◎蘿蔔糕(ローボーガオ/大根餅)
大根をすりおろして固め、蒸したり焼いて作る大根餅。餅を意味する「糕(ガオ)」の発音が「高」と同じことから、 “運気を上げる” という願いを込めて食べるそう。

◎長年菜(チャンニェンツァイ)
長い野菜を噛み切らずに一口で食べることで長寿を祈願する。地域によって使われる野菜が異なり、北部は「からし菜」が一般的。

◎發糕(ファーガオ/蒸しパン)
たくさんお金が発生するようにという意味の言葉「發財(ファーツァイ)」、上昇するという意味の「高=糕」で、金運上昇の願いを込めた縁起物とされている。

◎鳳梨(フォンリー/パイナップル)
台湾語でパイナップルを「王梨(オンライ)」といい、台湾華語/中国語で “繁栄” を表す「旺來」と発音が似ていることから、縁起物とされている。
ちなみにパイナップルケーキのことを「鳳梨酥」だけでなく、「旺來酥」と台湾語表記にしているものもある。

◎棗仔(ザォズ/ナツメ)
栄養価が高く、生薬にも使用されてきた棗。台湾では古くから「一日食三棗 終生不顕老」という “1日3粒のナツメを食べることで、老いを防ぐ” といった言い伝えがあり、健康の象徴として旬であるこの時期によく食べられている。

◎橘子(ジューズ/みかん)
台湾華語/中国語の「橘(ジュ)」と「吉(ジ)」の発音が似ているため、縁起物とされている。
スーパーなどでは春節前になると福や旺來など縁起のいい文字のシールが貼られたみかんが店頭に並ぶことも。

◎蘋果(ピングォ/リンゴ)
台湾華語/中国語で「蘋(ピン)」の発音が “平和” 、“平安” を意味する「平」と同じ発音のため、縁起物とされている。

◎花生(ファーシェン/ピーナッツ)
台湾語でピーナッツを「土豆(トウタゥ)」と発音し、長生きしていつまでも食べられるという意味のフレーズ「食乎老老老(チァホゥラゥラゥラゥ)」に似ていることから縁起物とされている。

◎紅燒獅子頭(ホンシャオスーズートウ/肉だんご)
丸いものは一家団欒の象徴とされており、丸いものは縁起の良い食べ物とされている。

◎火鍋(フォーグォ)
家族で火鍋を囲んで食べることを「團圓(トゥァンユェン)」といい、一家団欒を象徴する。火鍋の鍋が「圓(円)」の形に似ていることも由来し、火鍋を食べる習慣がある。

これらは一部ですが、日本のおせち料理同様、さまざまな食材に願いが込められていますね。
皆さんも春節の期間に、こうした縁起の良い食材を食べてみてはいかがですか?
誠品生活日本橋ではこうしたおめでたい食材を使用した食品や、お菓子、お正月飾りなどを取り揃えておりますので、ぜひお越しください!